【番外編】Microsoft 365 Copilotを使ってみた

対象のサービス
CoCopilot
M365Microsoft 365
OOutlook
Teams
対象の環境
Webブラウザー,Windows,Mac,iOS,Android
Catch Appsの対象となるサービスは、Office 365 E3ライセンスに含まれているサービスです。
そのため、スタンドアロンライセンスが必要となるCopilotに関する情報は対象外となり、リリースのご案内などはしていますが、検証結果を基にした詳細なご案内はしておりません。

関連記事:生産性向上ツールであるMicrosoft 365 Copilotの一般提供が開始されたとのことです

しかしながら、コンシューマー向けのWindows Copilotもリリースされ、Copilotの注目度はさらに高まっています。
そこで、Microsoft 365 Copilotの各サービスでの挙動や日本語の精度など、みなさんが気になるMicrosoft 365 Copilotについて、2023年末の特別番外編としてご案内します。
利用条件などについては、前述の関連記事をご確認ください。



■Teams
・Teams会議で会話した内容を要約する
・チャットの添削

■Outlook
・メールのスレッドを要約する
・メールの下書きを作成する

■AIチャット
・Microsoft 365 Chat(AIチャット)を利用した情報整理

TeamsでCopilotを使ってみた


Teamsでは、Copilotを利用して会議やチャットの会話内容の要約、チャットの添削などが行えます。

■Teams会議で会話した内容を要約する
会議の内容に関してプロンプトを利用して質問できます。
プロンプトの候補には「会議を要約する」や「未解決の質問は何ですか?」、「会議メモを生成する」などのさまざまな質問内容がありますが、候補から選択するだけでなく、「XXさんのタスクを教えて」のようにピンポイントの質問をすることもできます。
会議だけでなく、プライベートチャットなどでも、会話の要約やタスクの洗い出しなどをすることができます。


会議終了後にCopilotで会議の要約をした場合

《使ってみた感想!》
GOOD
「会議を要約する」というプロンプトでは、前後した会話でも情報が適切に整理されて要約される印象です。
また、質問への回答は会議中に取得したトランスクリプトが基になりますが、文字起こしされた情報だけでは読み取れない感情的な情報も含まれている項目もありました。

BAD
Copilotからの回答の末尾には回答のソースとなった情報のリンクが記載されています。
要約などは適切に行われているにもかかわらず、このソースとしてリンクされている箇所が関係ない場所を示していることが多い印象です。

■チャットの添削をする
プライベートチャットやチャネルチャットで、メッセージボックスに入力した文章を添削(調整)できます。
Copilotの添削では、「長さ」と「トーン」を選択できるため、送信する相手や場所などのシチュエーションに合わせて文体を変化させることができます。


チャットの文章をCopilotで調整した場合

《使ってみた感想!》
GOOD
メッセージに含めたい要素を書き出すだけで文章が生成されるため、構成を考える必要がなくなると感じました。
また、作成済みの文章を入力した場合も、トーンを変更することで言い回しを調整できる点が便利でした。

BAD
ところどころで不自然な文章になることや、「Power Point」が「Power」と「Point」にわかれて不適切な場所に配置される、「Power」が「力」に変換されているなどの動作は頻発する状態でした。

OutlookでCopilotを使ってみた


Outlookでは、Copilotを利用してメールの会話内容の要約、メールの下書き作成などが行えます。

■メールのスレッドを要約する
送受信したメールのスレッド全体の内容を要約できます。
宛先などの情報を基に、誰が誰に依頼し、誰が対応したなどの流れも含めて内容が整理されるため、話の流れを簡単に把握することができます。
また、最新の返信ではないメールで要約した場合も、最新の返信までの情報を踏まえて要約されるため、確認漏れも防止できます。


メールのスレッドをCopilotで要約した場合

《使ってみた感想!》
GOOD
話が前後した場合もメールの順番ではなく適切な順で内容が表示される印象です。
また、メールマガジンのような長文の1つのメールを要約する場合も、わかりやすく要点がまとめられていました。

BAD
文章が途中で切れてしまうなど、ところどころで文章が不自然になることがありました。

■メールの下書きを作成する
キーワードや文章を基にメールの下書きを作成できます。
Teamsのチャットの添削と同じように、作成する下書きの「長さ」と「トーン」を選択できるため、送信する相手や内容に合わせて文体を変化させることができます。


メールの下書きをCopilotで作成した場合

《使ってみた感想!》
GOOD
伝えたいことを箇条書きするだけで自然な文章のメールが作成されるため、時間をかけずにメールを作成できて便利だと感じました。

BAD
関係がない文章が含まれることが多く、ところどころ文章が不自然になることもありました。

AIチャットを使ってみた


Microsoft 365 Chat(AIチャット)機能では、チャット形式でプロンプトを入力してさまざまな情報を得ることができます。
なお、Microsoft 365 Chat機能は、Microsoft 365のホームページの「Copilot」やTeamsのアプリ「M365 Chat」から利用できます。

候補として表示されるプロンプトには、特定のユーザーとのコミュニケーションの内容(メールやチャット、ファイル共有など)を整理する「新機能」、指定したファイルの情報を基にFAQを作成する「FAQを下書きする」、チームメンバーとの親睦を深めるためのオンラインイベントのアイデアを出す「アイデアを生成する」、などのさまざまな項目がありますが、独自のプロンプトを入力して頼もしい副操縦士(Copilot)から必要な補助を受けることができます。

また、メールやチャットの要約、メールの下書き作成などもMicrosoft 365 Chatで行えます。


ファイルの内容を基にしたFAQをCopilotで作成した場合

《使ってみた感想!》
GOOD
1日や1週間で送受信したメールやチャットの整理や特定のユーザーとのコミュニケーション内容の整理などの自身についての情報を簡単に整理できるため、当日や週次の振り返りに活用できました。
また、社内のルールなどのドキュメントが存在している場合、社内のルールや申請フローなども簡単に確認できて便利だと感じました。

BAD
Microsoft 365 Chat機能のチャット画面ではファイルをアップロードできない点は不便に感じました。
なお、OneDriveに保存されているファイルであれば、「『ファイル名』の内容でFAQを作成して」のようなプロンプトを入力することで候補に表示されていないファイルもプロンプトに利用できます。
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